「この会社は正しい敬語が使えてすごい!」と、わざわざ褒められる… ということはほとんどないと思います。 ただ、誤った言葉遣いによって 「この会社の人間は、正しい日本語も使えないのか」 と思われる可能性は、非常に高いです。 特にクレームなど、もともと不満があってお電話いただいたお客様におかしな日本語を使ってしまうと、不信感を倍増させることになるでしょう。 ただ一方では、日本語としては誤りのない、正しい敬語で固めてはいるものの、苦情についてのお詫びや解決策について全く対応ができてないとなれば、上辺だけ丁寧にしているように見え、不信感の倍増どころでは、おさまらなくなります。 少々敬語の使い方に間違いがあっても、自分の言葉を使って気持ちのこもったお詫びをし、 迅速な対応をしたほうが、誠意は伝わるでしょう。   クレームなどのときだけではありません。 お礼や労いのうれしいお電話に対して、友人や家族であれば 「ありがとう! うれしいよ!」で済む一言が、仕事でのお付き合いの相手だと、とっさに出てこないということはありませんか。 また、業種によっては、年齢の低い子供さん、ご高齢で耳の遠い方、片言の日本語を話す海外の方…などの電話が入ってくることもあるでしょう。 正しい日本語を使っていても難しくて伝わらない場合もあるので、「単に日本語が正しければ良いというわけではない」のです。   とはいえ、間違えるより間違えないほうがいいですし、予期せぬ事態になったときに動揺して、誤った日本語を口走らないために、日ごろから気をつけておいたほうが良いですね。 『目的は、もてなすこと』 ただでさえ緊張することの多いお茶出しの場面ですが、以下のような状況にはどのように対処していけばよいか把握しておきましょう。 もしあなたが応接室にお茶を運んだところ、上司とお客様がまだ立ってあいさつをしていた場合「邪魔にならないように、その間に手早くお茶を出しておく」という気遣いは正しいでしょうか。このような気遣いは間違いで、正しくは「あいさつが終わるまで下がって待ち、二人が座ってからお茶を出す」のが正解です。手早く出すことは、おもてなしにならないという考えからです。 『お茶の数が足りなかった場合は?』 また、来客と上司のお茶を持って応接室に入ったところ、課長も座っていてお茶の数が足りないときはどうしたらよいでしょうか。思わず、そのまま持ち帰り、改めて人数分を揃えてお出ししたくなりますが、まずは落ち着いて、来客と上司に先にお茶を出してから一旦下がり、課長の分を持ってもう一度出しにいけば問題ありません。 お茶をお出しする順番は来客が1番ですが、その後は社内の上役からとなります。来客が複数いてどの人が先に出すべき人か分からないときは、上座に座っている人から先に出しましょう。 『無理やりもNGです』 また、奥の席にいる人の前までお茶を運ぶことが物理的にできない場合もあります。なんとしてもおもてなししたい!という気持ちから、無理やり行こうとするのではなく、この時には手前にいる人に、送ってもらえないかと頼んで構いません。もちろん、その際は丁重にお願いしましょう。 このように、秘書は予定外のことに対しても、臨機応変に対応する力が必要です。しかし想定外のことがあっても、焦らず笑顔で対応し、その状況の中で最善を尽くすようにすれば問題ありません。ピンチはチャンスと捉え、自分が来客だったらどのようにもてなされたいか、客観的に考えてみましょう。