ビジネスと哲学

ビジネスと哲学

ビジネスになぜ哲学が必要なのか

 

GoogleやAppleのような超大手 IT 企業が「イン・ハウス・フィロソファー(顧問哲学者)」を雇用していることが以前話題になりました。

哲学とは程遠いITの世界に、なぜ哲学者が必要なのか、不思議に思う方も多いのではないでしょうか。

それは、多くの仕事がAIに取って変わられていく中で「言われたことだけをやる」という事に限界がみえ、価値観はどんどん多様化・細分化。他社との差別化、自社の世界観、独自のビジョンをが求められてるようになり、単に「モノ」や「サービス」を売るのではなく、「世界観」や「コンセプト」、「ビジョン」も売ることが今後の鍵になってきたからです。

そしてそれは、今までマーケットをリサーチして出したデータで考えていた従来のメソッドでは通用しなくなってきたということ。

これから先は、過去のやり方から、未来に向けて自分たちがどうするべきなのか、答えのない課題を自分たちで解決していかなければいけません。

自分がすべき事、するべき理由、といったことを突き詰めるのに哲学者の洞察が役立つと考えられています。

 

Googleで雇用された哲学者

Googleで、デイモン・ホロヴィッツという哲学者が雇用されていたことが話題になりました。

そしてデイモン・ホロヴィッツは、Googleという世界的にIT企業に属しながらも「もし私たちがテクノロジーというレンズを通してだけ世界を見るなら、言葉に意味を与えるような多くの重要なことを、見逃してしまうだろう」と語り、世界の見方が一元化されていくことに警鐘を鳴らしています。

 

Appleで雇用された哲学者

Appleでは、政治哲学者ジョシュア・コーエンが雇用され、「アップル・ユニバーシティ(アップルに雇用されている人材を指導するための施設)」に所属しました。

ジョシュア・コーエンの政治哲学的な知見は、「直接的な売り上げ」には結びつきませんが、事業の核となるビジョンやマーケティング戦略を考える際の考え方の根本になること。社員にこうした教育を受けさせることで、今まで見えなかった課題に気づくことができるなど、さまざまな効果が生まれるのではないかと言われています。

 

答えのない課題はテクノロジーでは解決できない

言い過ぎかもしれませんが、私たちは電話でもこれと同じことが言えると思っています。

ただ単純に、電話応対を簡略化、単一化してしまえば、スタッフの教育も必要がないですし、将来AIで対応することもできるでしょう。しかし、本当に知りたいのは電話をかけてきたという記録ではなく、なぜ電話をかけてきたかの本心の部分です。

ただ「Aさんと連絡が取りたい」という言葉の中だけでも

・なぜ連絡がとりたいのか

・今までやりとりしている人なのか

・どんな用件なのか

・連絡手段は何がいいのか

など、考えられることはたくさんありますし、「Aさんと連絡が取りたい」だけでは何も判断することができません。

そのためビジネスアシストでは、相手が本当に伝えたかったこと、言いたかったことまで汲み取れるように、マニュアル通りの応対ではなく、電話をかけてきてくれた方に沿った応対ができるよう心がけています。応対ができるまでスタッフを育てるには、やはり時間も労力もかかりますし、教育費用もかかりますが、私たちは電話応対に必要なものだと確信しています。

このように、人対人のやりとりである以上、言葉の先にある真意を読み解けるように、日頃から哲学を意識していきたいですね。


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