社長を支える秘書講座
真意を測れていますか?

『真意はどこに?』
あなたは、友人にちょっと聞いてもらいたくて愚痴をこぼしたとき、却って過度なアドバイスをされて「聞いてもらえればよかったんだけどな・・・」と思った経験はありませんか。
愚痴を聞かされた側は「何か力になりたい」と思うが故に、ついアドバイスしがちですね。お互いに自分の想いだけを相手にぶつけている状態です。
これはビジネスの場面でも同じで、相手が何を求めているかを先に読み取ることは大切です。秘書として、上司の真意がどこにあるのか正しく判断し、立場をわきまえて対応する必要があります。
『言葉遣いで立場を表現』
秘書として、意見やアドバイスは上司に求められた時にのみするのが原則です。求められていたとしても、ともすれば上位に立って話しているように感じられてしまうこともあるため「あくまでも私の考えですが、~というのはいかがでしょうか」と謙虚な話し方をしましょう。
もし、上司が求めていなくても明らかにアドバイスをしたほうが良いと判断した場合には「~するのはどうか」と提案するような言い方ではなく「~しても良いか」と伺いを立てるような言い方をしてください。
また、人物評などを求められた時、うわさなど不確定な情報は「よく知らないので分からない」とし、よく知っている情報はできるだけ良い面を話すようにします。
『相手を気遣う言葉』
上司が秘書に、不満を独り言のように漏らすこともあるでしょう。しかし決して同調したり立ち入って聞いたりせず「色々大変ですね」とさりげなく応じる程度にします。
また、秘書は上司を気遣うことも大切ですが、もし上司の体調が良くないように見受けられる場合の気遣いは「以降の予定はキャンセルしたらどうか」などの提案をすると行き過ぎた行為にあたりますので、飲み物を用意したり「何かできることがあれば仰ってください」など、相手を気にかけた声掛けをするようにしましょう。