社長を支える秘書講座
お茶出しの心得

『気持ちも姿勢も安定させて』
お客様を席までお通ししたら、次はお茶の準備をしましょう。お茶を淹れたら、お盆に人数分の茶碗を並べ、茶托だけを別に重ね置きます。清潔な布巾も忘れずに載せましょう。
来客が多い場合、お盆の奥の方に茶碗を載せると不安定になりやすいです。茶碗を手前に置き、手のひらを広げて、お盆の底をしっかりと支え、反対の手をお盆のふちに添えて安定した状態でお持ちしましょう。姿勢が悪いと見栄えも悪いですし、お盆も傾きやすいです。背筋を伸ばしてドアをノックしたら、笑顔で「失礼します」と一礼して、入室しましょう。
『気づいてもらうことも大切』
複数の来客の場合は、上座に座っているお客様から順番にお茶をお出しします。茶托に茶碗をセットし右側からお出ししますが、もしテーブルの上に資料が広がっていてお茶を置きにくい場合は、お客様に気付いていただくため小声で「失礼します」と言って出します。
お茶は来訪を歓迎する意味でお出ししますので、話し中でもきちんとした出し方をしなければなりません。もし小声でお伝えすることもはばかられる場合は、丁寧に黙礼をして気づいていただき、お客様にお出ししましょう。
間違っても「お話が込み入っているから、邪魔にならないようにテーブルの端に黙って置いておこう」「気づかれないようにそ~っと出しておこう」等としないように。誤った心遣いになります。
『全ては「おもてなし」の気持ちから』
お茶出しは緊張する場面でもあります。動作がこなれるよう、必ず事前に練習しておきましょう。但し、1番大切なのは「お越しいただいてありがとうございます」という、おもてなしの気持ちです。気持ちをもってお出しすることが、歓迎の所作に繋がります。慌てず冷静に、歓迎の気持ちを込めてお出しして、会社のイメージアップに貢献しましょう。