話しやすい人 話しにくい人
聞き流されないように確認するには

名前を復唱しているときに、時折このようなことが起こらないでしょうか。
「ムロハシと申します」
「モロハシ様でいらっしゃいますね。お世話になっております」
「お世話になっております。◯◯さんはいらっしゃいますか」……
聞き流されてしまいました。
よって、本当はムロハシ様であったのに、モロハシ様と受け止めてしまうことになります。
これは、お客様には「ムロハシ」と正しく聞こえたからということも考えられますが、誤りに気づいていたにもかかわらず、訂正するのが面倒でそのままにされるという場合もあるでしょう。
先方からすれば◯◯さんと話せればよいのですから、◯◯さん以外の人間に正しい名前を伝える必要はないのです。
よって確認する側としては、聞き流されない復唱をしなければなりません。
はじめに「恐れ入りますが、もう一度、お名前は」と、『確認したいことがある』という姿勢を見せながら復唱するとよいでしょう。
「お名前をもう一度お聞きしてもよろしいでしょうか」
「お名前が聞き取れませんでしたので、今一度お教えいただけますか」
などという言い方もあります。
そして、確認をします。
・区切ったり強調したりする
「『モ』・ロ・ハ・シ様でしょうか」
・五十音で確認する
「まみむ、のムロハシ様ですか、まみむめも、のモロハシ様ですか」
・他の言葉に例える
「諸々のもろでモロハシ様でしょうか、室町幕府のムロでムロハシ様でしょうか」
・漢字を聞く
「漢字ではどのようにお書きすればよろしいでしょうか」
「漢字をお聞きしてもよろしいでしょうか」
これらを状況にあわせて使うと良いと思います。
いずれにせよ、まずは「◯ロハシ」と聞いて、「諸橋」と思い込んだりせず、先入観なく聞き取らなければいけません。
「モロハシと聞こえたが、もしかしてムロハシかもしれない」と気づけるように、やはり「聞く」「訊く」「聴く」が必要ですね。