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復唱の効用3 自分の時間を作れる

前回までに、復唱の効用を2つ
「正確に聞き取れているか確認できる」
「理解していることを相手に伝え、安心感を与えられる」
これらを活用すること、更に「相づち」と「間(ま)」を織り交ぜて、先方が話しやすい場を演出することをお伝えしました。
さらに、違う視点からの効用を2つお伝えします。
1)復唱をしている間に、応対者自身は何ができるか?
言葉を繰り返しながら、「これは、こう答えた方がいいな」「これはあの提案をしよう」など、次の手を考えることができます。
また、資料を手元に寄せたり、PCでファイルを開いたりもできます。
メモを取る時間も作れます。
こういった「時間稼ぎ」で余裕ができ、材料をそろえられるので、正確な応対ができますね。
特にメモに関しては、「きちんと書き留めている」と敢えて伝えることで、より一層、安心感を与えられます。
その場合は、「商品番号が…7256…843…000…0が3つ…ですね」と、書く速さでゆっくり話し、メモをとっている様子を伝えます。
電話番号を聞き取る際に、皆さんもよくなさっていると思います。
また、メモが追いつかなかったときには
「メモをとりますので、お待ちください」
「メモしますので、~の部分をもう一度お願いします」と言って、先方にゆっくり分かりやすく話してもらう方法もあります。
私の経験ですと、 10件近いご用件を一度に言われたときのこと…
話を長引かせたくありませんでしたし、聞き返して「なぜ分からないのか」と言われるのを恐れて、後で録音を聞けばいいと、きちんと書くことを途中から諦めました。
するとお客様が最後に、
「それでは、今言ったことを繰り返してください」
とおっしゃったのです。
血の気が引いたのを覚えています…。知ったかぶりはいけませんね。