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口で訊くとは

耳で聞き取れなかったときにはどうするか。
これは、先方に教えてもらうしかないでしょう。
「尋ねる/問う」という意味の「聞く」が必要になります。
漢字では「訊く」と書くこともあるようです。
一番シンプルな聞き方は「もう一度」でしょうか。
「恐れ入りますが、もう一度よろしいですか」
この言葉が自然に出てくるといいですね。
ところが、実は学生アルバイト時代の私は、この「もう一度よろしいですか?」では、うまくいきませんでした。
先方は確かにもう一度おっしゃってくれました。しかし、聞き取れなかったときと同じ言い方だったのです。
これでは、たとえ何度繰り返してくれたとしても聞き取れるわけがありません。
それならば、このような言い方もあると思います。
「ゆっくりとお願いします」
「もう少し大きな声でお願いします」
簡潔で分かりやすい言葉です。
しかし、目上の方、お客様からのお電話では、あまりにもストレートな気がします。
少なくとも、学生アルバイトの私がこれを言っていたら先方の気分を逆撫でするようなことになっていたでしょう。
それは、
「あなたの言ったことが私には聞き取れず、困っている。ぜひ教えてほしい」
という状況や気持ちを伝えられていないからです。
次回はそれをどのように伝えればよいか、お話したいと思います。