クッション言葉の使い方 ― 依頼するとき(3)

クッション言葉の使い方 ― 依頼するとき(3)

前号で例をあげたように、クッション言葉はとても便利なものです。
ただし、絶対に毎回使わなければならない、というものではありません。

例えば、お客様から注文を受ける際に「念のために、お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか」と聞くのはおかしいですね。

名前が必要なのは、お客様から見ても明らかです。
それなのにわざわざ「念のため」と言うのは、「とってつけたような言い方」「紋切り型」になるでしょう。
(代理で注文をしてきた方に「念のために」と名前を聞くのはOKですね。)

 

また、名前、住所、電話番号、商品名、支払い方法、etc.… 確認事項がたくさんあるときに、毎回毎回
「恐れ入りますが、お名前をよろしいでしょうか」
「恐れ入りますが、ご希望の商品はどちらでしょうか」
「恐れ入りますが…」
と繰り返しては、かえって不自然になってしまいます。
このようなときは、あえて何もはさまず、そのまま続けて聞いた方がよいでしょう。

それがお客さまを驚かせてしまうと思うのならば、
「○つほどお聞きしますので、よろしくお願いいたします」と予告したり、「それではまず」や「次に」「最後になりますが」などを間に挟んだりするとスマートです。

 

クッション言葉は、「先に『申し訳ございませんが』と言ってしまえば怒られないで済むだろう」というような、自分視点で使うものではありません。

相手視点の言葉として、 気持ちが込められるものを使いましょう。


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