を入れ言葉

を入れ言葉

丁寧にしようとするあまり余計な言葉を入れてしまうパターンとして「を入れ言葉」というものがあります。

・誤「お待ちをお願いします」
「お待ちをお願いをいたします」
  →正「お待ち願います」

・誤「お待たせをいたしました」
  →正「お待たせいたしました」

・誤「メールのお送りをいたします」
  →正「メールをお送りいたします」

・誤「お伝えをさせていただきます」
  →正「お伝えいたします」

「を」をつけることで、動詞を名詞にする使い方ということでしょうか。
「癒し」や「気づき」のように、以前はなかった言葉がここ数年でよく聞かれるようになりましたので、最近の傾向なのかもしれません。

 

このワンポイントアドバイスでよく使う「お話しする」も、「敬語についてお話しをいたします」と言ったとすれば、それは「を入れ言葉」です。

正しくは「敬語についてお話しいたします」ですね。

もしくは、「敬語についてのお話をいたします」であれば、「話す」ではなく、「話をする」の「する」を敬語にしているので正しい使い方と言えます。

 

テレビから聞こえてくる言葉、駅やお店のアナウンス、街頭演説…著名人が話していたり、公共の場でよく耳にしていたりすると、いつの間にか、それが正しい表現だと思えてくることがあります。
もしくは間違いと分かっていても妙に耳に残り、咄嗟の場面で、口をついて出てしまうこともありますね。

おやっと思った時は、一度紙に書いてみたり、まずは尊敬語・謙譲語ではない言い方に直して考えてみるといいかもしれません。


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