さ入れ言葉

さ入れ言葉

不必要な「(さ)せていただく」は、傲慢な印象になるということを、51号、52号でお話しました。

もしも使うとすれば、『敬語の指針』では、
【ア】相手側または第三者の許可を受けて行う場合
【イ】そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちがある場合
この2つの条件が必要、とうたっていました。

また、【ア】【イ】ともに満たしていなくても、間違っているとは言えない場合もある、という例が挙がっていました。
「私は卒業するのが困難だったところ、先生方の格別なご配慮によってなんとか卒業させていただきました。」のような場合です。

的確に使いたいものですが、その際の注意点として、「さ入れ言葉」というものがあるのをご存知でしょうか。

例えば、「読まさせていただく」「書かさせていただく」「置かさせていただく」などがこれに当たります。

正しくは、
「読ませていただく」「書かせていただく」「置かせていただく」
ですね。

「れ足す言葉」と同様、こうやって文字として読むと明らかにおかしいのですが、ついつい出てしまう人も多いようです。
こういった間違いを防ぐためにも、紋切り型に何でもかんでも「させていただく」と言うのは避けたほうがよさそうです。

「させてもらいたい」「させてもらってありがとう」という気持ちを伝えるための敬語です。
「謙遜的傲慢」という印象を与えてしまっては、元も子もありません。
目上のひとだから、ビジネスだから、ではなく、きちんと気持ちを伝えるために正しい敬語を使いましょう。