『敬語の指針』より ― 敬語は自己表現

『敬語の指針』より ― 敬語は自己表現

前回、これまで敬語として誤っているといわれていた「とんでもございません」という言い方が、『敬語の指針』で容認されているということをお話ししました。

とは言え、もしもお客様から「間違った使い方では?」と指摘されたときに、「いえ、これは文部科学省では認められていて…」と答えるのは、おかしなことです。

 

敬語は相手を敬う言葉ですが、『敬語の指針』には、「敬語は固定的・絶対的なものではない」と書かれています。

「こういう相手には、いつでも、誰でも、この敬語でなくてはならない」とか、「こういう場面では、いつも皆がこの敬語を使わなくてはならない」というものではなく、あくまでも、敬語は『自己表現』であるべきだ、ということです。

そして

「具体的な言語表現に際して、相手や周囲の人との人間関係や、その場の状況に対する自らの気持ちの在り方を踏まえて、その都度、主体的な選択や判断をして表現するということである」

というのが、『敬語の指針』が示す『自己表現』です。

 

日本人として、正しい言葉遣いは知っておきたいものです。

その上で、相手や状況に合わせて、自分の言葉で気持ちを伝えていきましょう。