『「させていただく」の下品さ』

『「させていただく」の下品さ』

日本文学者である林望さんの著書 「日本語へそまがり講義」(PHP新書)に『「させていただく」の下品さ』という話があります。

その中で、林さんはへりくだる必要のない「させていただく」を「謙遜的傲慢」とまで書いています。

前回の冒頭に挙げた文章の中で使われている謙譲語の「(さ)せていただく」は、3つあります
「この後にFAXさせていただく書類をご確認いただきましたら、ご署名いただき、ご返信いただけますでしょうか。ご返信いただきました書類を読ませていただきまして、お電話させていただきます。」

直すとしたら、別の動詞を使う、固有の敬語があればそちらを使う、「いたす」を使う、という方法があるでしょうか。

・FAXさせていただく書類を→FAXでお送りする書類を
 (別の動詞を使う)

・読ませていただきまして→拝見しまして
 (固有の敬語を使う)

・お電話させていただきます→お電話いたします
 (「いたす」を使う)

 

「このあとにFAXでお送りする書類をご確認いただきましたら、ご署名の上、ご返信いただけますでしょうか。ご返信いただきました書類を拝見しまして、お電話いたします。」

ただ、もしも「できれば書類だけでやりとりをしたいという多忙な方に、どうしても電話をかけさせてもらいたい」という時であれば、最後は「お電話させていただきます」と言った方が、気持ちが伝わるでしょう。

 

尚、まだ3つの「いただく」が残っていますね。こちらは相手にお願いをしている部分です。
また別の回でお話しします。