依頼や断りの意思を伝えるとき、また、相手に反論しなければならないような言いにくい用件のとき、 「正しい敬語を使って話す」ということだけを考えてしまうと、このような会話になるでしょうか。 「そちらの書類をお送りいただけますか」 「いいえ、こちらはお送りできません」 そのときの状況、会話の流れ、お互いの関係により、絶対にこれが悪いとは言いきれません。 しかし、特別なやり取りでないのならばこれだけではそっけなく、刺々しい感じがします。   このような場面では、一言付け加えるだけで非常にやわらかい印象になります。 「お手数ですが、そちらの書類をお送りいただけますか」 「大変申し訳ございませんが、こちらはお送りできません」 この「お手数ですが」「申し訳ございませんが」のように言葉を和らげるクッションのようなフレーズを、『クッション言葉』といいます。   このクッション言葉は、ビジネスの電話だから使わなければならないというわけではありません。 敬語を使わない日常の会話でも、コミュニケーションを円滑にしてくれます。 「それ送ってもらえる?」 「だめ、送れない」 ↓ 「悪いけど、それ送ってもらえる?」 「申し訳ないけれど、これは送れない」 お互いに一言付け加えるだけで、大きく印象が変わりますね。 頭に一言「ごめん」と前置きしてから話せばうまくいったかもしれないのに、と悔やんだ経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。